ベネズエラに見るビットコインへの市民の資産の逃げ場状態

仮想通貨の取引状況を随時トラッキングしているコインダンスが発表したところでは、7月中盤からの一週間でインフレが極度に進むベネズエラの国人が過去最大のビットコイン取引、つまりビットコイン買いに動いたことがわかりました。

自国通貨がとにかくインフレ状況のなかでくずのような状態に陥った場合には、本来は米ドルやユーロに交換をするということが真っ先に頭に浮かぶものですが、新興国におけるリアルな状況を考えますと銀行での外貨への両替が規制されることは十分に考えられますし、市中での両替え商を使うことにも限界があるのはよくある話です。

かといって国を脱出するといっても自国の法定通貨を大量に持ち出すわけにはいかないとなると市民がとにかくネットを通じるなどして手っ取り早く交換ができるのはある意味非常によくわかる状況といえます。

先進国では金を買うということもありえそうですが、こちらもドルベースでないとなかなか買って儲からないという問題がありますし冷静に考えると自己資金防衛に使える方法というのは限られることがあらためて認識される次第です。

2008年のリーマンショックの際にはまだビットコイン自体が普及していませんでしたし海外の取引所で売買をするというのも非常に限られた人たちの行為だったわけですが、足元の状況なら他国で運営されている取引所を使うこともできますし、利用の方法が多岐にわたっていることもビットコイン買いを加速させているものと思われます。

とくに国外に出る場合にはビットコインをネット上で保管しておけば逃げやすいという大きな魅力がありますから、次の金融危機が起きた場合にはより多くの人たちがビットコインに資産を移動させることが示現する可能性も高まりそうです。

現状におけるベネズエラの事例はかなり極端なものではありますが、ほぼ同様にトルコでもビットコイン買いが進んでいるといったことを考えますと、今後リスキーな法定通貨からビットコインへの逃避は相当大きな市場になることが期待できそうです。

またステーブルコインについてもドルとの換金率が常に一定となればその魅力は高くなりそうで、ここからリブラがどうなるのかはまったくわかりませんが、主要国の中央銀行が警戒する理由もなんとなく見えてくる状況です。

次の金融危機が果たしてどこを基点としてどのような形で発生することになるのかはまったくよくわからないわけですが、資金の逃げ場として仮想通貨市場がかなり大きなものになってくるとは容易に想像できる状況で、とくに新興国通貨からの逃避が爆発的に大きくなることは想定しておいてもよさそうです。

やはり時代は常に変化していることを痛感させられる話題です。

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